パーントゥ

「パーントゥ」は宮古の方言で鬼や妖怪という意味があります。このパーントゥが集落内を回って泥を塗って厄払いを行います。クバの葉で包まれた仮面が集落の海岸に流れ着いたことが、祭の始まりとされています。
仮面は古来から世界中の様々な地域で祭祀に用いられ、仮面をかぶり化身をすれば霊がやどったり、超自然的なものと交流できると信じられてきました。


島尻のパーントゥも見かけは異様で、怖くてまさに妖怪のようですが、仮面をつけることによって神が宿り、聖なる井戸の泥を通して悪霊を払うという恩恵を施すらしいです。島尻の集落は市街地から車で約15分の距離にあります。
祭りの開催は、毎年旧暦で9月の戊の日から数日内となっていますが、日程の決定は集落の神職者の人が決めるので、事前に確認が必要みたいです。


一般の人が参加できるのは「泥塗り」の時のみです。
若者が鬼神に変身するところとか、神女たちが祈願する姿などは、部外者は見てはいけないことになっています。
パーントゥは陽が傾きかける頃、さとうきび畑の脇にあるンマリガーという聖地から出現します。


パーントゥの内容

キャーン(シイノキカズラ)をまとった、全身に井戸から汲み上げた泥をぬりたくり、頭にはマートゥ(ススキの葉を十字に結んだ呪具)をさし、手にはグシャンという杖を持っています。
集落に入る前に、まず仮面が流れ着いたといわれる元島(ムトゥズマ)に礼拝します。
待ちきれずに集落から降りてきた子供たちやカメラマンが遠巻きに見守る中、3匹のパーントゥが集落へ続く坂道を登っていきます。


集落に入る手前で突然、3匹そろって攻撃(?)を開始です。
あっという間にあたりは大騒ぎになって、まわりにいた人々はみんな泥まみれになっていきます。
このあと、集落の中へ入り、いよいよ祭りの本番の始まりです。


泥を塗られた子供はパーントゥの取り巻きになって一緒に回り、小中学生に対しては組み伏せて泥を塗ります。
そしてなんと警察官にも容赦なく塗りたくります。
家の中にも入り、家族全員悪霊を祓ってもらいます。
最後は人ごみに上から泥をかけるというシメもあります。